退職後の生活を支える失業保険ですが、受給額はいくらになるのか、どう計算するのか不安に感じている方もいるのではないでしょうか。
受給額は離職前の賃金や年齢、雇用保険の加入期間によって大きく左右されるため、ご自身の状況を把握することが大切です。
この記事では、失業保険の金額を算出するステップを具体的に解説します。
賃金日額の計算方法から給付率の適用、受給期間の把握まで、ご自身で受給額を予測できるようになります。
ハローワークでの手続きや専門家への相談についても解説しているので、ぜひ参考にしてください。

失業保険の金額って、複雑でよくわからない…

この記事を読めば、ご自身の状況に合わせた受給額を予測できます。
この記事でわかること
- 賃金日額の計算方法
- 基本手当日額の算出方法
- 給付日数と受給期間
- ハローワークでの手続き
失業保険の金額を理解する

失業保険の金額は、離職前の賃金と雇用保険の加入期間によって大きく変動します。
ご自身の状況を正確に把握することで、受給できる金額を予測し、今後の生活設計に役立てることが可能です。
賃金日額と基本手当日額の重要性
賃金日額とは、離職日以前6ヶ月間の賃金合計を180日で割った金額のことです。
この賃金日額を基に、基本手当日額が算出されます。
基本手当日額は、年齢や賃金日額に応じて給付率が変動し、受給額を決定する上で非常に重要な要素となります。
給付日数で受給総額が変動する事実
失業保険の受給総額は、基本手当日額に給付日数を掛けて算出されます。
給付日数は、離職理由や雇用保険の加入期間によって異なり、最大で330日まで受給できる場合があります。
ご自身の給付日数を把握することで、受給総額をより正確に予測することが可能です。
失業保険の金額を算出するステップ
失業保険の金額は、離職前の賃金、年齢、給付率、受給期間によって決定されます。
ご自身の状況を正確に把握し、各ステップを理解することで、受給できる金額をある程度予測できます。
失業保険の金額を算出するステップについて、さらに詳しく見ていきましょう。
各ステップを理解することで、ご自身で受給額を計算したり、ハローワークでの手続きをスムーズに進めたりできます。
離職前の賃金から賃金日額を算出
賃金日額は、失業保険の受給額を計算する上で最も重要な要素の一つです。
賃金日額とは、原則として離職日直前6ヶ月間の賃金(賞与などは除く)の合計を180で割った金額のことです。
賃金日額の計算方法:
項目 | 内容 |
---|---|
対象期間 | 離職日直前6ヶ月間 |
対象となる賃金 | 毎月決まって支払われる基本給、残業代、通勤手当、住宅手当など |
除外される賃金 | 賞与、一時金、退職金など |
計算方法 | 6ヶ月間の賃金合計 ÷ 180 |

賃金日額ってどうやって計算するんだろう?

賃金日額は、離職前の給与明細を確認し、上記計算方法で算出できます。
賃金日額には上限額と下限額が設定されており、令和6年8月1日現在の最高額は16,880円、最低額は2,731円です。
年齢と賃金日額に応じた給付率を適用
基本手当日額は、賃金日額に一定の給付率を掛けて算出されます。
給付率は、離職時の年齢と賃金日額によって異なり、賃金が低いほど高い給付率が適用されます。
基本手当日額の計算方法:
項目 | 内容 |
---|---|
給付率 | 45~80%(60歳~64歳は45~80%) |
計算方法 | 賃金日額 × 給付率 |
年齢別上限額 | 令和6年8月1日現在、年齢別に上限額が設定されている |
給付率の決定要素:
決定要素 | 内容 |
---|---|
年齢 | 離職時の年齢 |
賃金日額 | 賃金日額が低いほど高い給付率が適用される |

給付率ってどうやって決まるの?

給付率は年齢と賃金日額によって異なり、ハローワークで確認できます。
受給期間と給付日数を正確に把握
失業保険の受給期間と給付日数は、離職理由や雇用保険の加入期間によって異なります。
給付日数は90日から360日の間で決定され、受給期間は原則として離職日の翌日から1年間です。
給付日数の決定要素:
決定要素 | 内容 |
---|---|
離職理由 | 倒産・解雇(特定受給資格者)、自己都合、など |
雇用保険加入期間 | 加入期間が長いほど給付日数が増える傾向にある |
自己都合退職の場合、給付制限期間が設けられていることがあり、原則として2ヶ月間は失業保険が支給されません。
受給期間中に再就職が決まった場合、一定の条件を満たせば再就職手当が支給されます。
再就職手当は、失業保険の残りの給付日数に応じて支給され、早期の再就職を促進する目的があります。
ハローワークで手続きを進める
失業保険の申請は、ハローワークでの手続きが必須です。
手続きをスムーズに進めるためには、事前準備とハローワークとの連携が重要になります。
支給額シミュレーションで確認
ハローワークでは、ご自身の状況に合わせた失業保険の支給額シミュレーションができます。
これにより、おおよその受給額を把握し、今後の生活設計に役立てることが可能です。

ハローワークでシミュレーションできるんだ。

ご自身の雇用保険加入期間や離職理由などを伝えることで、より正確な金額を知ることができます。
早期の相談でスムーズな申請
失業保険の申請は、離職後できるだけ早くハローワークに相談することが大切です。
早期に相談することで、必要な手続きや書類について詳しく教えてもらい、スムーズに申請を進めることができます。

離職してから時間が経ってしまっても大丈夫かな?

できるだけ早く相談することで、受給開始までの期間を短縮できます。
不安な場合は専門家へ相談
失業保険の手続きに不安がある場合は、専門家への相談も検討しましょう。
社会保険労務士などの専門家は、失業保険に関する豊富な知識と経験を持っており、個別の状況に合わせたアドバイスやサポートを提供してくれます。
よくある質問(FAQ)
- 失業保険の金額はどのように決まりますか?
-
失業保険の金額は、離職前の賃金と雇用保険の加入期間によって決まります。
ご自身の状況を正確に把握することで、受給できる金額を予測できます。
- 賃金日額とは何ですか?
-
賃金日額とは、原則として離職日直前6ヶ月間の賃金(賞与などは除く)の合計を180で割った金額のことです。
この金額を基に、基本手当日額が算出されます。
- 基本手当日額はどのように計算しますか?
-
基本手当日額は、賃金日額に一定の給付率を掛けて算出されます。
給付率は、離職時の年齢と賃金日額によって異なり、賃金が低いほど高い給付率が適用されます。
- 給付日数はどのように決まりますか?
-
給付日数は、離職理由や雇用保険の加入期間によって異なります。
自己都合退職の場合は給付制限期間が設けられていることがあり、原則として2ヶ月間は失業保険が支給されません。
- 失業保険の申請はどこで行いますか?
-
失業保険の申請は、ハローワークで行います。
手続きをスムーズに進めるためには、事前準備とハローワークとの連携が重要になります。
- ハローワークではどのようなサポートが受けられますか?
-
ハローワークでは、ご自身の状況に合わせた失業保険の支給額シミュレーションができます。
また、必要な手続きや書類について詳しく教えてもらい、スムーズに申請を進めることができます。
まとめ
失業保険の金額は、離職前の賃金と雇用保険の加入期間によって大きく変動します。
ご自身の状況を把握し、受給額を予測することが大切です。
- 賃金日額と基本手当日額の算出方法
- 給付日数と受給期間
- ハローワークでの手続き
この記事を参考に、ハローワークで支給額シミュレーションを行い、今後の生活設計に役立ててみましょう。
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