失業保険|計算【3ステップで簡単】受給額を自分で把握する方法

失業保険の受給額は、離職後の生活を支える上で非常に重要です。

正確な金額を把握することで、再就職活動に安心して臨めます。

この記事では、ご自身で受給額を計算する方法をわかりやすく解説します。

この記事では、3つのステップで失業保険の受給額を計算する方法を解説します。

ステップ1では賃金日額を計算し、ステップ2では基本手当日額を算出し、ステップ3で失業保険の受給総額を計算します。

ご自身で計算することで、ハローワークでの手続きをスムーズに進め、計画的な生活設計に役立てることが可能です。

この記事でわかること

失業保険計算：3ステップで受給額把握

失業保険の受給額は、離職後の生活を支える上で非常に重要な情報です。

正確な金額を把握することで、再就職活動に安心して臨むことができます。

この記事では、失業保険の受給額を自分で計算する方法を解説します。

ステップ1：賃金日額の計算、ステップ2：基本手当日額の計算、ステップ3：失業保険受給総額の計算の3つのステップで、誰でも簡単に計算できるように解説します。

離職後の生活設計に必須な知識

失業保険は、会社を離職した人が再就職までの生活を安定させるために支給されるものです。

受給額は、離職前の給与や雇用保険の加入期間によって決まります。

失業保険の受給額を把握することは、離職後の生活設計を立てる上で非常に重要です。

自分で計算するメリット

ハローワークで確認することも可能ですが、自分で計算することで、より早く正確な情報を得られます。

自分で計算するメリットは以下です。

本記事で得られること

この記事を読むことで、失業保険の受給額を自分で計算し、離職後の生活設計に役立てることができます。

具体的には以下が得られます。

ステップ1：賃金日額の計算

失業保険の受給額を計算する上で、賃金日額を正確に把握することが最も重要です。

この金額が、受給額を左右する基本手当日額の算出に直結するため、誤りのないように計算する必要があります。

離職前6ヶ月の給与総額を確認

離職日以前の6ヶ月間に支払われた給与の総額を確認します。

給与には、基本給に加えて、残業代、通勤手当、住宅手当などが含まれます。

ただし、賞与や退職金、臨時の祝い金などは含みません。

正確な金額を把握するために、給与明細を一つずつ確認することが大切です。

賃金日額の計算式

確認した6ヶ月間の給与総額を180で割ることで、賃金日額を算出できます。

計算式は以下の通りです。

賃金日額 = 離職前6ヶ月の給与総額 ÷ 180

例えば、離職前6ヶ月の給与総額が180万円だった場合、賃金日額は1万円となります。

年齢別上限額と下限額の注意点

賃金日額には、年齢に応じて上限額と下限額が設定されています。

令和6年8月1日現在、30歳から44歳の方の上限額は15,690円、下限額は2,869円です。

年齢	賃金日額の上限額	賃金日額の下限額
29歳以下	14,130円	2,869円
30～44歳	15,690円	2,869円
45～59歳	17,270円	2,869円
60～64歳	16,490円	2,869円

算出した賃金日額が上限額を上回る場合は上限額が適用され、下限額を下回る場合は下限額が適用されます。

ステップ2：基本手当日額の計算

基本手当日額は、失業保険の受給額を決定する上で非常に重要な要素です。

基本手当日額を理解することで、ご自身がどれくらいの金額を受給できるのか、より正確に把握できるようになります。

給付率とは？：計算方法と注意点

給付率とは、賃金日額に乗じて基本手当日額を算出するために使用される割合を指します。

給付率は、一律ではなく、賃金の低い人ほど高い割合が適用される仕組みです。

給付率を計算する際には、以下の点に注意が必要です。

基本手当日額の計算式

基本手当日額は、以下の計算式で算出されます。

基本手当日額 = 賃金日額 × 給付率

ここで言う賃金日額は、原則として離職日以前6ヶ月間に支払われた賃金（賞与は除く）の合計を180で割った金額のことです。

ただし、賃金日額には上限額と下限額が設定されており、年齢によってその金額が異なります。

令和6年8月1日現在、30歳～44歳の方の場合、上限額は15,690円、下限額は2,869円です。

基本手当日額の上限額と下限額の確認

基本手当日額には、上限額と下限額が設定されています。

これは、高所得者と低所得者の受給額を一定の範囲に調整するための措置です。

上限額と下限額は、年齢区分によって異なり、毎年8月1日に見直されます。

基本手当日額を計算する際には、必ずご自身の年齢に該当する上限額と下限額を確認し、計算結果がその範囲内に収まっているかを確認することが重要です。

上限額を超えている場合は上限額が適用され、下限額を下回っている場合は下限額が適用されます。

ステップ3：失業保険受給総額の計算

失業保険の受給総額を知ることは、離職後の生活設計において経済的な見通しを立てる上で非常に重要です。

受給総額を把握することで、再就職活動に専念するための期間や生活費の計画を立てやすくなります。

ここでは、給付日数、計算式、ハローワークでの手続きと注意点について解説します。

受給総額を理解することは、今後の生活設計において重要な要素となるため、ご自身の状況に合わせて正確な情報を把握することが大切です。

給付日数とは？：離職理由と加入期間で変動

給付日数とは、失業保険を受給できる日数のことで、離職理由と雇用保険の加入期間によって日数が大きく変動します。

たとえば、会社都合退職の場合は、自己都合退職よりも給付日数が長くなる傾向にあります。

離職理由	雇用保険の加入期間	給付日数
自己都合退職	1年未満	90日
自己都合退職	1年以上10年未満	90日
自己都合退職	10年以上20年未満	120日
自己都合退職	20年以上	150日
会社都合退職	1年未満	90日
会社都合退職	1年以上5年未満	90日
会社都合退職	5年以上10年未満	120日
会社都合退職	10年以上20年未満	180日
会社都合退職	20年以上	240日

受給総額の計算式

失業保険の受給総額は、基本手当日額に給付日数を掛けることで算出できます。

基本手当日額は、賃金日額（離職前6ヶ月の給与を180で割った額）に給付率（45％～80％）を掛けて計算します。

受給総額 = 基本手当日額 × 給付日数

ハローワークでの手続きと注意点

失業保険を受給するためには、ハローワークでの求職申し込みと受給手続きが必要です。

手続きの際には、離職票、本人確認書類、印鑑などが必要となります。

手続き	概要	注意点
求職の申し込み	ハローワークで求職の申し込みを行い、失業状態にあることを申告	離職理由や雇用保険の加入期間などを正確に申告する必要があります
受給説明会への参加	ハローワークが開催する受給説明会に参加し、受給に関する説明を受ける	説明会への参加は必須であり、指定された日時に参加する必要があります
失業認定日の出席	指定された失業認定日にハローワークに出席し、失業状態の確認を受ける	失業認定日には必ず出席し、求職活動の状況などを報告する必要があります
求職活動の実績	失業認定を受けるためには、一定の求職活動の実績が必要です	求人への応募、ハローワークの職業相談、求職セミナーへの参加などが求職活動として認められます
受給期間と受給制限	失業保険の受給期間は原則として離職日の翌日から1年間であり、自己都合退職の場合は給付制限期間が設けられます	受給期間が過ぎると失業保険は受給できなくなるため、早めの再就職を目指しましょう
アルバイト・パートの収入申告	失業保険受給中にアルバイトやパートで収入を得た場合は、ハローワークに申告する必要があります	収入額によっては失業保険の減額や支給停止となる可能性があるため、注意が必要です
再就職手当	一定の条件を満たして早期に再就職した場合、再就職手当が支給されます	再就職手当を受け取るためには、ハローワークへの申請が必要です

手続きの際には、ハローワークの指示に従い、必要な書類を揃えて、正確な情報を伝えることが重要です。

また、受給期間中も求職活動を積極的に行い、早期の再就職を目指しましょう。

よくある質問（FAQ）

失業保険の計算に必要な情報はありますか？

失業保険の計算には、離職前の6ヶ月間の給与総額、離職時の年齢、雇用保険の加入期間、離職理由の情報が必要です。

これらの情報をもとに、賃金日額、基本手当日額、給付日数を計算し、失業保険の受給総額を算出します。

賃金日額はどのように計算しますか？

賃金日額は、離職前の6ヶ月間の給与総額を180で割ることで算出します。

給与には、基本給に加えて、残業代、通勤手当、住宅手当などが含まれますが、賞与や退職金、臨時の祝い金は含まれません。

また、賃金日額には年齢に応じて上限額と下限額が設定されています。

基本手当日額はどのように計算しますか？

基本手当日額は、賃金日額に給付率を掛けて算出します。

給付率は、賃金の低い人ほど高い割合が適用される仕組みで、45%から80%の間で変動します。

基本手当日額にも上限額と下限額が設定されており、年齢によってその金額が異なります。

失業保険の受給総額はどのように計算しますか？

失業保険の受給総額は、基本手当日額に給付日数を掛けることで算出します。

給付日数は、離職理由と雇用保険の加入期間によって日数が大きく変動します。

会社都合退職の場合は、自己都合退職よりも給付日数が長くなる傾向があります。

失業保険を受給するための手続きは？

失業保険を受給するためには、ハローワークで求職の申し込みと受給手続きが必要です。

手続きの際には、離職票、本人確認書類、印鑑などが必要となります。

ハローワークの指示に従い、必要な書類を揃えて、正確な情報を伝えることが重要です。

失業保険受給中にアルバイトをしても良いですか？

失業保険受給中にアルバイトやパートで収入を得た場合は、ハローワークに申告する必要があります。

収入額によっては失業保険の減額や支給停止となる可能性があるため、注意が必要です。

まとめ

この記事では、失業保険の受給額を自分で計算する方法を3つのステップで解説しました。

ご自身で計算することで、ハローワークでの手続きをスムーズに進め、計画的な生活設計に役立てることが可能です。

この記事を参考に、失業保険の受給額を計算して、再就職に向けての準備を始めましょう。