会社を退職して、今後の生活費に不安を感じていませんか?失業手当は、そんなあなたの再就職活動を支える大切な制度です。
受給には条件があり、手続きも必要なので、何から始めれば良いか迷う方もいるかもしれません。
この記事では、失業手当の受給資格や条件、受給額の計算方法、そして具体的な手続きの流れをわかりやすく解説します。
あなたが安心して再就職活動に臨めるよう、必要な情報をまとめてお届けします。

失業手当って、ハローワークに申し込むだけで受給できるの?

ハローワークでの求職申し込みと失業の認定は、失業手当を受け取るための入り口です。
この記事でわかること
- 受給資格
- 受給条件
- 手続き方法
- 注意点
失業手当の条件、受給資格とは

失業手当(雇用保険の基本手当)を受け取るためには、ハローワークでの求職申し込みと失業状態の認定が不可欠です。
これらの手続きは、失業手当を受け取るための最初の、そして最も重要なステップとなります。
失業手当の受給資格を得るためには、ハローワークでの求職申し込みと失業認定に加えて、離職理由に応じた雇用保険の加入期間を満たす必要があります。
以下に各見出しの概要を示すので、詳細を確認してください。
ハローワーク求職申し込みと失業認定
ハローワークでの求職申し込みは、失業手当を受け取るための第一歩です。
ハローワークに求職の申し込みを行うことで、積極的に再就職活動を行っていることを示します。
失業状態の認定は、就職しようとする意思と能力があるにもかかわらず、職業に就くことができない状態にあることをハローワークが確認することを指します。

本当にハローワークに申し込むだけで良いのかな?

ハローワークでの求職申し込みと失業認定は、失業手当受給の入り口です。
失業手当の申請には、ハローワークでの手続きが不可欠です。
離職理由に応じた雇用保険加入期間
雇用保険の加入期間は、失業手当の受給資格を判断する上で重要な要素です。
離職理由によって必要な加入期間が異なり、自己都合退職の場合と会社都合退職の場合で条件が異なります。
自己都合退職の場合は、離職日以前2年間に12ヶ月以上の被保険者期間が必要です。
一方、会社都合退職の場合は、離職日以前1年間に6ヶ月以上の被保険者期間があれば受給資格を得られます。

雇用保険に加入していた期間が短いと、やっぱり失業手当はもらえないの?

離職理由と加入期間を確認し、ご自身がどちらの条件に当てはまるかを確認しましょう。
失業手当の受給資格は、雇用保険の加入期間によって大きく左右されます。
失業手当の受給額と受給期間
失業手当の受給額と受給期間は、みなさんの生活を支え、再就職活動を支援する上で非常に重要な要素です。
受給額は、離職前の賃金を基に算出され、受給期間は、離職理由や雇用保険の加入期間によって異なります。
賃金日額と基本手当日額
賃金日額とは、原則として離職日直前の6ヶ月に支払われた賃金(賞与などは除く)の合計を180で割った金額です。
この金額を基に、基本手当日額が計算されます。
基本手当日額は、賃金日額におおよそ50〜80%の給付率を掛けた金額になります。

基本手当日額って、どうやって計算するんだろう?

基本手当日額は、賃金日額と給付率によって決まるんです。
基本手当日額の計算に使用する給付率は、賃金が低いほど高い割合、賃金が高いほど低い割合が適用される仕組みです。
項目 | 内容 |
---|---|
賃金日額 | 離職日直前の6ヶ月の賃金合計を180で割った額 |
給付率 | 賃金が低いほど高く、高いほど低くなる(50〜80%) |
基本手当日額 | 賃金日額 × 給付率 |
基本手当日額上限額(60歳未満) | 7,294円(令和6年8月1日以降に離職した場合) |
基本手当日額下限額 | 2,321円(令和6年8月1日以降に離職した場合) |
賃金日額と基本手当日額を正しく理解することで、失業手当の受給額をより正確に把握できます。
離職理由と雇用保険加入期間による違い
失業手当の受給期間は、離職理由(自己都合または会社都合)と雇用保険の加入期間によって大きく異なります。
会社都合退職の場合、自己都合退職よりも受給期間が長くなる傾向があります。

自己都合と会社都合で、受給期間が違うって本当?

はい、一般的に会社都合の方が受給期間が長くなります。
自己都合退職の場合、雇用保険の加入期間に応じて90日〜150日の間で受給期間が決定します。
一方、会社都合退職の場合は、年齢と雇用保険の加入期間に応じて90日〜330日の間で受給期間が決定されます。
離職理由 | 雇用保険加入期間 | 受給期間 |
---|---|---|
自己都合退職 | 1年未満 | 90日 |
自己都合退職 | 1年以上10年未満 | 90日 |
自己都合退職 | 10年以上20年未満 | 120日 |
自己都合退職 | 20年以上 | 150日 |
会社都合退職 | 1年未満 | 90日 |
会社都合退職 | 1年以上5年未満 | 90日〜120日(年齢によって異なる) |
会社都合退職 | 5年以上10年未満 | 120日〜180日(年齢によって異なる) |
会社都合退職 | 10年以上20年未満 | 180日〜240日(年齢によって異なる) |
会社都合退職 | 20年以上 | 240日〜330日(年齢によって異なる) |
雇用保険の加入期間が長いほど、また会社都合退職であるほど、より長い期間失業手当を受給できます。
受給期間の起算日と満了日
失業手当の受給期間は、原則として離職日の翌日から1年間です。
この期間内に、所定の給付日数分の失業手当を受給する必要があります。
受給期間の起算日と満了日を正しく理解することで、計画的な再就職活動を行うことが可能です。

受給期間って、いつからいつまでなの?

受給期間は、原則として離職日の翌日から1年間です。
受給期間中に再就職が決まった場合、失業手当の支給は終了しますが、一定の条件を満たせば再就職手当を受給できる場合があります。
また、受給期間中に病気やけがで求職活動ができない状態が続いた場合、受給期間の延長が認められることがあります。
項目 | 内容 |
---|---|
起算日 | 離職日の翌日 |
満了日 | 離職日の翌日から1年間 |
注意点 | 受給期間内に所定の給付日数分の失業手当を受給する必要がある。受給期間中に再就職が決まった場合、失業手当の支給は終了する。病気やけがで求職活動ができない状態が続いた場合、受給期間の延長が認められることがある。 |
受給期間を意識しながら、積極的に再就職活動を進めることが大切です。
失業手当受給の手続き方法
失業手当を受給するための手続きは、ハローワークでの求職申し込みから始まり、受給資格の決定、そして失業認定という段階を経て、最終的に失業手当が支給されます。
各段階で必要な手続きや書類を理解し、スムーズに受給できるよう準備しておくことが重要です。
ハローワークでの求職申し込み手順
ハローワークでの求職申し込みは、失業手当受給の第一歩です。
必要な書類を揃え、ハローワークで手続きを行うことで、受給資格の審査が開始されます。
求職申し込みは、原則として住居を管轄するハローワークで行う必要があります。
項目 | 内容 |
---|---|
必要なもの | 離職票、雇用保険被保険者証、本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)、印鑑、写真(3cm×2.5cm) |
手続き場所 | 住居を管轄するハローワーク |
手続き内容 | 求職の申し込み、必要書類の提出 |
注意点 | 離職票は会社から発行されるため、速やかに受け取る必要がある |

ハローワークって初めてだから少し不安だな…

ハローワークの職員が丁寧に案内してくれるので、安心して手続きを進められますよ。
受給資格決定と初回説明会参加
求職申し込み後、ハローワークは受給資格の有無を決定します。
受給資格が認められた場合、雇用保険受給者初回説明会に参加する必要があります。
説明会では、受給に関する重要な情報や注意点、求職活動の方法などが説明されます。
項目 | 内容 |
---|---|
受給資格決定 | ハローワークが受給資格の有無を審査し、決定する |
初回説明会 | 受給者に対して、受給に関する重要な情報や求職活動の方法などを説明する |
説明会の内容 | 失業手当の受給要件、求職活動の方法、不正受給に関する注意点など |
必要なもの | 筆記用具、雇用保険受給資格者証 |
説明会後の流れ | 失業認定日の決定、求職活動の開始 |
失業認定と失業手当支給
失業認定は、失業状態にあることをハローワークが確認する手続きです。
指定された失業認定日にハローワークに出向き、求職活動の状況などを報告します。
失業認定を受けることで、失業手当の支給が開始されます。
項目 | 内容 |
---|---|
失業認定日 | ハローワークが指定する日 |
必要なもの | 雇用保険受給資格者証、失業認定申告書、求職活動実績が確認できるもの(応募書類のコピー、面接を受けた証明など) |
手続き内容 | 失業状態の申告、求職活動の状況報告 |
失業手当の支給 | 失業認定後、通常1週間程度で指定の口座に振り込まれる |
失業手当、受給中の注意点
失業手当を受給する際は、給付制限中のアルバイト、ハローワークへの申告義務、不正受給のペナルティに注意する必要があります。
これらを怠ると、失業手当が打ち切られたり、ペナルティが科せられる可能性もあるため注意しましょう。
給付制限とアルバイトの関係
自己都合退職の場合、原則として2ヶ月間の給付制限期間がありますが、この期間中のアルバイトは制限を受ける可能性があります。
労働時間や収入によっては、失業手当の受給に影響が出る場合があるので、事前に確認が必要です。
項目 | 内容 |
---|---|
労働時間 | 週20時間未満 |
収入 | 一定の制限あり |
申告 | ハローワークへの申告義務あり |
ハローワークへの申告義務
失業手当の受給中は、アルバイトや内職など、収入を得た場合は必ずハローワークに申告しなければなりません。
申告を怠ると、不正受給とみなされる可能性があるので、注意が必要です。

アルバイトをしてもいいのかな?

収入があった場合は、必ずハローワークに申告してくださいね。
不正受給のペナルティと再就職手当
不正な手段で失業手当を受給した場合、厳しいペナルティが科せられます。
例えば、アルバイト収入を隠したり、就職したことを隠して受給を続けたりすると、不正受給とみなされ、支給停止や返還命令、さらには詐欺罪に問われる可能性もあります。
項目 | 内容 |
---|---|
支給停止 | 失業手当の支給が停止される |
返還命令 | 不正に受給した金額の返還を命じられる |
詐欺罪 | 悪質な場合、詐欺罪に問われる可能性も |
早期に再就職が決まった場合は、再就職手当が支給される制度があります。
再就職手当は、残りの支給日数に応じて支給されるため、早期の再就職を促すための制度と言えるでしょう。
失業手当の受給中に再就職が決まった場合は、ハローワークに相談することをおすすめします。
よくある質問(FAQ)
- 失業手当は、ハローワークに申し込むだけで受給できますか?
-
ハローワークでの求職申し込みと失業の認定は、失業手当を受け取るための入り口です。
これらの手続きに加えて、離職理由に応じた雇用保険の加入期間を満たす必要がございます。
- 雇用保険に加入していた期間が短いと、失業手当はもらえませんか?
-
離職理由と雇用保険の加入期間を確認し、ご自身がどちらの条件に当てはまるかを確認しましょう。
失業手当の受給資格は、雇用保険の加入期間によって大きく左右されます。
- 基本手当日額は、どのように計算するのでしょうか?
-
基本手当日額は、離職日直前の6ヶ月の賃金から算出される賃金日額と、賃金が低いほど高く、高いほど低くなる給付率によって決定します。
- 自己都合退職と会社都合退職で、失業手当の受給期間は異なりますか?
-
はい、一般的に会社都合退職の方が受給期間が長くなります。
自己都合退職の場合、雇用保険の加入期間に応じて90日~150日の間で受給期間が決定しますが、会社都合退職の場合は、年齢と雇用保険の加入期間に応じて90日~330日の間で受給期間が決定します。
- 失業手当の受給期間はいつからいつまでですか?
-
受給期間は、原則として離職日の翌日から1年間です。
この期間内に、所定の給付日数分の失業手当を受給する必要があります。
- 失業手当の受給中にアルバイトをしてもいいですか?
-
失業手当の受給中にアルバイトをする場合は、労働時間や収入に制限があり、ハローワークへの申告が必要です。
まとめ
失業手当は、再就職活動を経済的に支援する重要な制度であり、受給資格を得るためにはハローワークでの求職申し込みと失業認定が不可欠です。
- 受給には雇用保険の加入期間や離職理由などの条件があります。
- 受給額は離職前の賃金と雇用保険の加入期間によって決定します。
- 手続きはハローワークでの求職申し込みから始まり、失業認定を経て支給に至ります。
- 受給中はアルバイトの制限や申告義務など、注意すべき点があります。
失業手当の受給を検討されている場合は、まずハローワークで相談し、ご自身の状況に合わせたアドバイスを受けることをおすすめします。
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